基本情報
- 回転数はデスク向けが7200rpm、ノート向けが5400rpmであることが多い。ただし例外も数多く存在する。読み書き速度は基本的に回転数に比例するが、発熱は回転数の2乗に比例するため速ければいいというものではない。
- 多くの製品は内部に高速なキャッシュを搭載しており、これが大きいほど体感的に速く感じる。特に小規模なランダムライトなどに効くと思われる。
- 「プラッタ容量×枚数」がハードディスクの全容量となる。プラッタ容量が大きい方が高速で発熱も小さい。公開している製品としていない製品がある模様。
Western Digital
元々は10000rpmや超大容量キャッシュ搭載など、良く言えばハイエンド専門、悪く言えばゲテモノメーカーとしての性質が強かった。最近ではむしろ堅実な製品を全面に出しており、トップクラスのメーカーとして人気も高い。前は「Caviar ○○」という製品名ルールだったが、最近は「WD ○○」になった模様。通称「WD」
- WD Blue
- 最も標準的な製品。
起動ディスクにしてよし、データ保存用にしてよし。他のモデルの基準となる。
- WD Green
- 省エネが売りなデータ保存用ディスク。
7秒以上読み書きがない場合はヘッダを退避するらしく、不意な振動で故障する可能性が低い反面、頻繁なアクセスのある起動ディスクには向かない。無理に起動用にするとプチフリに近いことが起こるので注意。1TBを超える大容量モデルが多い。
- WD Black
- デュアルプロセッサの高速モデル。
起動用ディスクに使うと少し幸せになれるかもしれない。速度の割にはそれほど消費電力が高いというわけでもない。
- WD Red
- 割と最近出てきた色。
省エネかつ耐久性重視で、アクセスが頻繁なNASなどに良いとのこと。
- WD Purple
- 『監視セキュリティシステム』などのためのモデルらしい。
常時起動を前提としたシステム用ということか。Redと被ってるぞ
- WD RE
- エンタープライズ向け。データセンター等、書き換えの激しい環境等でも耐えられるように設計されているらしい。
- VelociRaptor
- 10000rpmを誇る超高速モデル。
一応エンタープライズ向けということになってはいるが、むしろコンシューマーの中のスーパーハイエンドユーザーの間で絶大な人気を誇った。容量は控えめで、起動ディスク専用。SSDが台頭してからは影が薄くなる一方。
公式Webページから消えている…
Seagate
やや発熱が大きいものの、非常に堅牢で最も壊れにくい・・・と以前は言われていた。数年前、OSが起動しなくなるという超不良エラッタを出してしまい、信用は地の底まで落ちた。とはいえ流石にもう修正されているため、今現在、何か問題があるわけではない。通称「海門」。
- Barracuda
- 標準的なディスク。適当に買えば大抵これだろう。
- Barracuda XT
- 上位ランクらしいが大差ないように見える。最近1TBプラッタ製品がリリースされ、話題に。
- Constellation ES
- エンタープライズ向けで信頼性重視の製品。「Barracuda ES」の後継かと思われる。
- Cheetah
- エンタープライズ向けで、読み書き速度重視の製品。10Kと15Kが存在しており、それぞれ回転数を表している(10000rpm/15000rpm)。
- Savvio
- Cheetahの2.5インチ版といったところか。
東芝
ノート用の2.5インチをメインにしていたため、自作用としてはあまり知られていなかった。最近、3.5インチ製品も作り始めているようで、勢力拡大中。台湾人の店員さんが『東芝はいいよ〜』と言ってた。
HGST
『日立グローバルストレージテクノロジーズ』の略で、その名の通り日立の子会社だったが、Western Digitalの軍門に降った。会社名そのまま『HGST』というブランドでHDD生産事業は継続中。
Samsung
メモリは文句なく一級品だが、HDDは今ひとつ。上記のメーカーに比べるとどうしても見劣りする。一度使ったこともあるが、壊れて以来は手を出していない。いい評価は聞かないが悪い評価が出るほども出まわってはいない?
Maxitor
元3大メーカーの一角。「DiamondMax」というブランドで出していたが、Seagateに吸収された。