自作PCの利点は、そのコストパフォーマンスにあり。
各パーツの値段を把握し、割のいい製品を見極めよう。
IntelとAMDの2社による独占状態で価格が統制されている。故に徐々に値段が下がるような現象がほとんど起きず、CPU価格は非常に安定していると言ってよい。値段が変動するのは、新CPUリリース時と価格改正の時だけである。新CPUのリリースは概ね1-2年に1度、価格改正は半年に1度程度である。
価格改正の直後を狙って買えればいいのだが…
CPUと同様NVIDIAとATIの2社独占だが、GPU価格は徐々に下がる。最近の進化速度は目を見張るものがあり、半年に50%以上の性能上昇を見せることもある。しかし、ローエンド製品は値段が非常に下がりにくく、特に5000円以下の製品はここ数年でほとんど性能が変わっていない。
こうした性質からハイエンドとローエンドの差は開く一方で、現在4万円のハイエンドと4000円のローエンドでは100倍近い性能差ができてしまった。なお、CPUのハイエンドとローエンドの差はせいぜい5倍程度である。実際、5年前のローエンドモデルが値下げもされずに店頭に残っていることも多く、知らずに買うと大損する。しかし3万円以上の高価格帯は1年で値段が半分なんてこともザラで、知っていて買ってもやっぱり損した気分になる。
なかなか難しい。1万5千円前後のレンジが狙い目か…
全パーツ中最も価格変動が不規則なパーツ。他のパーツと大きく異なるのは、平気で値上がりもするところ。振動幅は最安値と最高値でおよそ倍程度。経験上、上下振動の周期は1~2年程度であることが多い…のだが例外も多く、株価並に変動が読めない。
こうした変動とは別に、OS側が32bitのため4GB以上認識しない問題があった。そのため4GB以上のメモリが生産されず、故に値段が高止まりしていたのだが、64bit版のWindowsが普及し始めたことで値段も手頃になってきた。
タイの洪水で一時期HDDの生産ラインが壊滅して値段が高騰したことがあったが、不測の事態を除けば主要パーツの中で最も安定して値段が下がりつづけるパーツ。2TBですら1万円を切ったため、とりあえずこれ1個買っておけば幸せになれる。
実はHDDにもOSの制約により2TB以上認識できない問題があるのだが、これも64bit版のWindowsが普及することで解消されつつある。
将来的にはSSDにより駆逐されるとの声もあるが、大容量データ領域としては当分必要。
「HDDより高速」という謳い文句で登場したものの、出始めは「プチフリ」「低速」「高価格」と三拍子揃ってダメダメだった。最近ようやく落ち着いてきたようであり、どの製品を取ってもHDDよりは高速、かつ価格も120GBが1万円を切っているため選択肢に入れて良いだろう。
通常用途におけるパソコンの最大のボトルネックはディスクの読み書きであり、システム領域にSSDを導入すれば体感速度が劇的に変わる。
比較的安定して、少しずつ値段が下がる製品。しかし最近は「新型のパネル」や「省エネ」といった新製品ばかり。もう1周り大きいディスプレイを選ぼうとすると、相変わらず高額である。