鹿狩りゲームの観点から、あるソフトウェアを評価します。
まずは、ソフトウェアの紹介をしておきます。ワード・エクセルはわかりますね?マイクロソフト製のオフィスソフトです(MS-Officeと略します)。いまや、どこへいってもワープロ・表計算といったらワード・エクセルというほど定番ソフトです。しかし、この世にワープロソフトが他にないのかというとそんなことはありません。例えば 「LibreOffice」 などはワード・エクセルに近い機能を持っており、無料です。しかし、これ使ってる人少ないですね。なぜみんな、マイクロソフトのワードを使うのか、考察してみようという企画です。
いきなり話が飛びますが、石器時代の狩りを想像してください。近くの草原には兎がすんでおり、人はそれを狩って暮らしていました。あるとき、ちょっと離れた山に大角鹿が出没するようになりました。この鹿、うまく仕留めた時の収穫は兎を狩ったときの数倍になりますが、非常に獰猛で強く、単独で狩ろうとすると返り討ちにあってしまいます。さて・・・あなたは他の人と協力して、鹿を狩ることになりました。
明日、朝5時に山のふもとに集合その晩、あなたは考えます。
「あいつと協力して鹿を狩れれば、きっとうまくいく。収穫もいつもより、遥かに多いだろう。しかし・・・」 「もしあいつが『来なかった』らどうする・・・」 「一人で鹿を狩ることはできない。明日は、飢えることになるだろう」
一方、同じように相方も考えます。
「あいつが来れば、何にも問題ないんだが・・・」 「万一来なかったら・・・こっちは日干しだ」 「無難に兎を狩りに行こうか」
結局、二人とも鹿狩りには行かずに兎を狩りました。そこでまた、こう考えるわけです
「どうだ、やっぱりあいつも鹿狩りに来なかった!こっちが鹿狩りに行ってたら、今頃飢えていただろう」「兎を狩りに行って正解だった!」
当然、相方も同じく
「そうか、やはりあいつも来なかったか。悪い予感が当たってしまったな」「鹿なんて狩りに行かなくてよかった」
それ以来、二人とも鹿狩りはせず、兎を追う毎日・・・。不思議ですね。二人で鹿を狩るのが最高だと双方わかっていながら、鹿を狩りにはいけないんです。これを 鹿狩りゲーム といいます
さて、話を戻します。なぜ機能的に劣らない「LibreOffice」使われていないのか。
このソフト、MS-Office互換を謳ってはいますが、正直、かなり互換性は悪いです。一応、ワードで作った文章読めますが、微妙にズレたりと代用するにはちょっと厳しいです。逆にLibreOfficeで作ったファイルをワードで読むと、やっぱりちょっとズレるんですね。
現在、「ワード」は書類作成の基本です。「ワードファイルでお願いします」なんて言われなくても提出書類はワードが常識です。
MSオフィスはパッケージで買うと5万円ぐらいします。もし「みんなでLibreOfficeを使うことができるなら」それが最高だと考えられます。しかし、周りがMSオフィスを使っているのに、自分だけLibreOfficeを使ったりするとかなり不自由します。さっきの話に似てませんか?
兎を狩るのは本当は本意ではないんです。鹿を狩る方が良いに決まってる。でも、みんなで協力しないと、狩りにはいけない。「鹿を狩ろうか」という雰囲気が広がることを願い、このソフトを紹介しました。