選択肢が多いことは良い事だ。
動画プレーヤーに関しては「Totem」「Xine」の双璧でほとんど問題ないが、
万が一この2つでうまくいかない場合、次の1手として「Mplayer」を試すのもアリ。
今は大抵「Totem」がデフォルトですが、一昔前のLinuxは
「Mplayer」が定番と言われていました。
さて、インストール方法ですが、いくつかトラップがあるので注意しましょう。
まずパッケージ名を確認するために検索します。
無事「mplayer」というパッケージが見つかるのでインストールするわけですが…
罠です。
パッケージ「mplayer」はコマンドライン専用で、別のフロントエンドが必要なのです。
いわゆるGUIのアプリケーションは「gnome-mplayer」になります。
そして2つ目の問題はコーデックです。
Totemのように落としてきてはくれません。
ではaptで入れようと考えるわけですが、公式リポジトリにはないのです。
従って追加のリポジトリが必要になります。
マルチメディア関係のリポジトリ「Medibuntu」を入れてみましょう。
説明は別ページ。 →リポジトリの追加
リポジトリの追加が済んだらコーデックをインストール。
これでひとまず再生は可能になりました。
ただし、
こんなエラーメッセージが出ることがあります。
再生自体は問題なさそうなので最初は気にしなかったのですが、
ことあるごとにこれが表示されるので、消したくなって調べてみました。
メッセージからすると「libvdpau_nvidia.so」が存在しないとのこと。
と試してみたところ、「/usr/lib/libvdpau.so.1.0.0」という似た名前の
ファイルが見つかりました。
そこでこのファイルを「libvdpau_nvidia.so」に見せかけます。
かなり強引ですが、これでエラーが消えたのでいいとしましょう。
なお、mplayerはDVD再生が苦手のようです。
再生そのものに問題ないのですが、メニュー選択などができず
ファイルをそのまま読み込んでしまいます。
しかし通常の動画再生に関しては、mplayerの方が軽いような気がします。
ほとんど気のせいレベルですが。
一見ありえないような対処法ですが、この方法に至った試行錯誤の経緯を載せておきます。
実は aptitude search libvdpau とやると「nvidia-180-libvdpau」という
いかにもそれっぽいパッケージが見つかります。
しかし、これを入れてもうまくいきませんでした。
パスの問題かと思い、/usr/lib/ にリンクを作ったりもしたけれど、やはりうまくいかず。
nvidia というからにはグラフィックのハードウェア支援だろうと予測されますが…
もしかして、このパッケージはnvidiaのカード専用でしょうか。
だとするとパッケージの管理上、aptでmplayerを入れたときに入るのは
nvidia専用のパッケージではなく、汎用の「libvdpau1」になるでしょう。
しかしながら、mplayerはパソコンのハードウェア構成など見ず、
とにかく「libvdpau_nvidia.so」というファイルを要求します。
そのため「ファイルが存在しない」とエラーを吐くことになります。
回避策として「nvidiaのカードを使う」…というわけにもいかないため、
苦肉の策として「libvdpau1」を「libvdpau_nvidia.so」に見せかけるのが
手っ取り早い回避策だと判断しました。