科学雑話


悪魔のパラドクス

以前書いた 予言を確実に当てる方法 の応用。悪魔もパラドクスには勝てません。

悪魔登場

あなたの前に突如、悪魔が現れた。その悪魔曰く

「願いを1つだけ叶えてやろう」
「そして願いが叶った時、魂をいただく!」

いくら願いがかなっても、魂取られちゃたまらない。願いを叶えつつ、魂取られない方法とかないものか。とりあえず色々考えてみよう。

解答レベル1~3

レベル1:「魂取らないで」

どうなるんでしょうね、これ。似た解答として「後100年生きさせろ」などもあり。しかしどっちにしても、自分の願いは言えない…もうひと頑張りしたいところ。

レベル2:「お前シネ」

悪魔に反撃!! で、悪魔って死ぬのか・・・?

レベル3:「この願い 叶えるな」

やはり来ました。 願いを叶えようとしても・・・あれ?どうやっても願いは叶わないな。

最強の解答

最初はレベル3が解答だったんですが・・・もうちょっと面白い解答が作れないか、考えてみました。

レベル4:「この願いが叶うなら願いを叶えず、願いが叶わないならば100億円もらえない」

なんじゃそりゃ。なんか一見、無意味な願いに見えますが・・・この「願い」がどのような意味をもつのか、数学的に検証しましょう。ここで、「願い」を次のように書きます。

命題A : 命題Aが真ならば命題Aは偽であり、命題Aが偽ならば命題Bは偽である

ただし

「命題A」=「願い全体」
「命題B」=「悪魔が100億円くれる」
「命題Aが真」=「願いが叶う」
「命題Aが偽」=「願いが叶わない」

『命題Aが真ならば、命題Aは偽』。これは 命題A が真ならば矛盾してしまう文です。 しかし 命題A が偽であれば、矛盾はありません。そこで後半部分に着目します。

『命題Aが偽ならば命題Bは偽である』。つまり、命題Bが偽なので100億円もらえない? …とはなりません。なにしろ命題Aが偽なので『命題Aが偽ならば、命題Bは偽』が間違ってるということです。従って 『命題Aが偽ならば、命題Bは真』 が正しい解となります。・・・つまり?

命題Aが偽(願いは叶わない)で、命題Bが真(100億円もらえる

これが矛盾のない唯一の解となります

「さあ、100億円用意したぞ。願いは叶えた。 魂はいただく!」

*いや、願いは叶っていない!

「なん・・・だと・・・」

*100億円もらえたのは願いが叶わなかったからではないのか? 願いが叶えられないなら(・∀・)カエレ!

「ぐぬぬ・・・」

こうして、悪魔は100億円置いたまま悔しげに立ち去った・・・